関節リウマチとは
関節リウマチは、体中のさまざまな関節に炎症が起こる病気です。地域的な偏りはなく、発症率は各国でほぼ均一です。日本では、約70万人の患者がいるといわれています。
いったん炎症が起こるとなかなか治まらないケースが多く、治療しないで放っておくと、病気は徐々に進行していくという特徴があります。病気が進むと、骨や関節軟骨が変形し、関節の破壊にまで至ってしまいます。そうなると日常生活が困難になってしまいますし、さらにはその周囲の人達をも巻き込むことになります。寝たきりになったり、人工関節に頼らざるを得なくなってしまうことも少なくありません。
病気の進行のスピードは人によって差があります。さらに、呼吸器疾患、心疾患、骨粗鬆症、貧血などの病気を合併することもあります。まさに身近な難病ともいえる厄介な病気です。早期発見、早期治療が大変重要です。
原因はよくわかっていない
これだけメジャーな病気ですが、原因ははっきりとは特定されていないのが現状です。遺伝的な要因も考えられますし、環境的な要因も考えられます。もちろん、要因は一つではなく、さまざまなことが合わさっていることも十分ありえます。わからない病気だからこそ、症状が悪化する前に病院で診断してもらい、病気と付き合いながら根気よく治していくことが大切といえるでしょう。
関節リウマチの症状
症状としては、動きにくさを感じるこわばりが特徴的です。痛みや腫れを伴うようになります。痛みにも種類があり、圧痛や運動痛、自発痛があります。
微熱や疲労感により疲弊していくケースもあります。普通の披露とは違い、休養しても回復しないことが問題です。
関節リウマチは放置しておくと悪化していく病気です。関節の破壊や変形が起こるようにもなります。早期発見が何よりも大切です。
素人判断で診断しないこと
そのうち治る痛みだろうとタカをくくったり、間違った知識で治そうとしたりしてはいけません。症状が余計に悪化します。必ず専門医で見てもらって診断してもらうことが大切です。
関節リウマチの治療
症状の進行には、個人差があります。早くに全身に広がり動作が大変になるという例もあれば、数ヶ月痛みがあった後、何ともなくなるといった例もあります。そこで、関節リウマチの治療は、患者にあった治療計画を立てて行われます。
関節リウマチの治療法は日々進歩をとげており、薬の使い方も変化しています。昔は非ステロイド性抗炎症薬を使って痛みを止めたり、効き目の弱い抗リウマチ薬を投与したりしていました。
現在では、最初から関節破壊を抑える抗リウマチ薬を投与することが、非常に重要だとわかってきました。壊れる前に良い治療を始めようという考え方が強くなったのです。発病して2年~3年の間に関節が壊れてしまうと、その後の経過が悪いのです。したがって、より効き目の高い抗リウマチ薬を用いる治療法が主流となってきました。
リハビリや日常生活の工夫が大切
関節リウマチはただ薬を飲んでいれば治るという病気ではありません。日常生活で気をつけなければならないこともたくさんありますし、工夫することで生活の質を上げることもできます。そのためにはまず病気の正しい知識を身につけることが大切です。患者はさまざまな状況や状態において何をするべきか理解しておくべきでしょう。それが克服への近道であるといえます。
まずは専門医へ
関節リウマチの治療方法の選択肢は増えてきています。以前は治すのが難しい病気と言われ、限られた治療をするしかありませんでしたが、現在はよく効く薬がたくさん登場しています。痛みを和らげるだけでなく、関節の炎症を抑えた上で変形を防ぐような薬も開発されています。
状況によっては手術することで劇的に良くなることもあります。リハビリによって機能の回復も望めます。
たくさんある治療法のなかから、自分に合った治療法を選べる時代になりました。まずは専門医を受診しましょう。それがつらい症状から開放される第一歩です。早期発見、早期治療が何よりも大切です。症状が悪化する前に病院へ!
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