非ステロイド性抗炎症薬「セレコキシブ」
2013/02/03更新
非ステロイド性抗炎症薬とは、つらい痛みを抑えたり、熱を下げたりする効果のある薬です。ただし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの胃腸障害の副作用が出ることがありました。そこで、副作用の出にくい「セレコキシブ」が登場しました。
非ステロイド性抗炎症薬は、痛みを引き起こす体内物質プロスタグランジンを合成しているシクロオキシゲナーゼ(COX)の働きを抑える作用があります。シクロオキシゲナーゼには2種類あり、1つは胃粘膜などを保護するCOX1、もう1つは炎症に関わるCOX2です。従来の非ステロイド性抗炎症薬は、炎症に関わるCOX2の働きと一緒に、胃粘膜を保護するCOX1の働きも抑えていたため、胃腸障害が起きていました。
セレコキシブは炎症に関わるCOX2だけに作用するため、胃腸障害の副作用が少なくなりました。